皆さん、こんにちは。
倉敷の歯医者【ウィステリアデンタルオフィス】です。
インプラント治療に興味があるけれども、外科手術は心配という方も多くいらっしゃるでしょう。
外科手術と聞くと、不安に感じる点があるのは当然です。
家事や育児でお忙しくされている方やお仕事をされている方にとっては、手術後にどのような状態であるかは、インプラント治療を選択する上で重要なポイントとなるでしょう。
ここでは、「インプラント手術後はどのように過ごせばいいか」や「どれくらいで仕事に戻れるか」についてお話しします。

谷村 博史 院長
倉敷市の【Wisteria dental office】院長の谷村 博史です。当院では初診からすぐに治療をすることはいたしません。
まずはカウンセリングで患者さんのお悩みやお気持ちを理解することから始めます。
そして患者さんと一緒に治療の計画を立て、ご希望も考慮しながら段階を踏んで治療を進めていくことを徹底しています。
患者さんの歯への健康意識も年々高まっているかと思いますが、当院では歯が悪くなる前の「予防」「定期検診」に力を入れております。定期的に当院に通っていただくことで、将来の歯の残存率を高め、何歳になっても健やかな状態を保っていただきたいと考えています。
医院名:Wisteria dental office
所在地:〒701-0115 岡山県倉敷市二子201−1
監修者:谷村 博史 院長
Contents
インプラント手術は基本的に入院は不要
インプラント治療では、麻酔を使って外科手術を行います。
麻酔といっても局所的なものですので、入院は不要です。
インプラント手術で行う局所麻酔は、手術する部分の感覚を一時的に麻痺させます。
麻酔をかけることで、歯ぐきの切開や骨の処置時に痛みを感じないようになります。
一般的に、麻酔の効果は1〜2時間ほどです。
全身麻酔とは異なり、意識を保ったまま手術を受けることができるので、歯科医師とコミュニケーションをとることもできます。
身体への負担も少なく、術後の回復もスムーズです。
痛みを感じることはありませんが、器具の振動や圧力などの感覚は残ることがあります。
そこで、歯科治療に対して苦手意識が強く、不安感が大きい方には、鎮静剤を静脈内に投与する「静脈内鎮静法」を併用します。
鎮静剤を投与することで、ぼんやりとした状態で手術を受けることが可能です。
静脈内麻酔を行った場合でも、手術後数時間で、ご自宅にお帰りいただけます。
ただし、全身疾患がある方や全身麻酔が必要となった場合は、入院が必要になることもあります。
インプラント手術後はどれくらい痛みが続く?
インプラント手術後の痛みには個人差がありますが、麻酔が切れると痛みや違和感が生じます。
痛み止めを処方しますので、量を守って服用してください。
薬の服用で痛みをコントロールできる方が大半で、数日から1週間ほどで痛みが治まるケースが一般的です。
痛みがひかない、または強くなる場合は、ガマンせずに歯科医院を受診しましょう。
腫れも、痛みと同じように個人差があります。
インプラント手術後の腫れは、2〜3日後がピークとなるケースが多く、その後は自然におさまります。
腫れることは自然な反応ですので、避けることは難しいのですが、患部を冷やすことで腫れを抑えることは可能です。
2週間経っても腫れがおさまらない場合は、受診して傷口を診てもらう必要があります。
インプラント手術後1週間以内はできるだけ安静に
インプラント手術終了後、数時間でご帰宅いただけますが、その後もご自宅で安静にお過ごしいただくことが大切です。
手術後しばらくは、次のことに気を付けて生活しましょう。
・仕事復帰は翌日または翌々日から
インプラントの本数やお口の状態によって状況は異なりますが、手術当日は休みをとってゆっくりとお休みください。
デスクワークをメインとするお仕事であれば、翌日からでも可能ですが、人によっては治療した部分が腫れたり痛みを伴ったりする場合もあります。
また、全身を使うお仕事や長時間の勤務は、手術で疲れた身体に負担となりますので、できればお休みしていただくのがおすすめです。
お仕事の予定が詰まっている方は、スケジュールに余裕をもって手術日を決めましょう。
・運動や入浴は数日後から
手術後は、切開した部分からの出血があります。
入浴や運動によって、血の巡りがよくなると、出血量が増える恐れがあります。
そのため、手術当日はシャワーですませて、湯船につかるのはやめましょう。
また、ウォーキングや軽い運動も、数日はお控えください。
・食事はやわらかいものから
食事は麻酔が切れたのを確認してから始めましょう。
麻酔が効いている状態では、熱さを感じないためやけどしてしまったり、唇や粘膜を噛んでしまったりする恐れがあるからです。
埋めたインプラント体と骨が結合するまでは、刺激を与えないように、あまり噛まなくていいものを中心とした食事がおすすめです。
辛いものや酸味の強いものなどの刺激物やアルコールは、手術後しばらくはお控えください。
できるだけ治療した部分と反対側で噛むようにしましょう。
・薬は指示通りに服用する
インプラント手術の後は、抗生物質や痛み止めが処方されます。
抗生物質は最後まで飲み切ることが大切です。
ご自身の判断で服用をやめたり、飲み忘れたりすると、気付かないうちに細菌が抗生物質の耐性を獲得する可能性があり、今後の治療で抗生物質が効かなくなる恐れがあるからです。
痛み止めに関しては、痛みに応じて活用してください。
何かわからないことがあれば、どのようなことでもお気軽にご質問ください。
・お口のケアは丁寧に
インプラント手術後は、手術した部分に負担をかけないことが大切です。
歯ブラシや舌が傷口にあたると、傷口が開いたり、細菌感染が起きたりする恐れがあります。
歯を磨く際は、治療したところに当たらないように気を付けて、治療した部分以外を丁寧に磨いてください。
頬や唇を膨らませる「ブクブクうがい」も、傷口にとって刺激となりますので、避けましょう。
インプラント手術後1週間後からは丁寧なケアを
手術から1週間から10日ほどで、傷口が治癒します。
傷口が治癒したら、治療した部分のブラッシングが可能となりますので、丁寧にやさしく磨きましょう。
インプラントの周囲に汚れが溜まると、汚れをエサにして細菌が増殖し、インプラント周囲の歯ぐきに炎症を起こす恐れがあります。
インプラント周囲の炎症が重症化すると、歯を支えている骨が溶かされてインプラントが脱落する場合があります。
インプラントを長く安定してお使いいただくためにも、しっかりとしたケアを心がけましょう。
・毛先のやわらかい歯ブラシを選ぶ
インプラント周囲の歯ぐきや傷口は、強い力がかかると再び出血する恐れがありますので、細くてやわらかい歯ブラシを選びましょう。
歯を磨く際は、ブラシを45度の角度で歯と歯ぐきの境目に当てて、円を描くようにやさしく磨きます。
また、インプラントは歯ぐきに守られているため、歯ぐきが健康な状態でなければしっかりと安定することができません。
歯と歯ぐきの境目を丁寧に磨くことを意識してください。
「食べたら磨く」が基本ですが、朝晩の2回は特にしっかりと時間をかけて丁寧に磨きましょう。
・歯間ブラシやフロスを使用する
一般的な歯ブラシだけでは歯と歯の間の汚れは落としにくく、歯ブラシ1本だけでは6割程度の汚れしか落とせないことがわかっています。
歯間ブラシやデンタルフロスを併用することで、歯間の汚れの除去率が大幅に高まりますので、毎日のケアに取り入れましょう。
お口の状態によって、どの清掃補助用品を選べばいいかのアドバイスも行っていますので、お気軽にご相談ください。
・マウスウォッシュを活用する
マウスウォッシュは洗口液ともよばれていて、おもにお口の中を浄化して爽快感を与えたり、口臭を防いだりするために使用する液体のオーラルグッズです。
お口の中に含んですすいでから吐き出すことで、お口の中の殺菌効果が期待できます。
手術直後で治療した部分を直接磨けないときに、マウスウォッシュを使用するのもおすすめです。
ただし、マウスウォッシュを行っているだけで、むし歯や歯周病にならないわけではありません。
あくまでもお口の中を清潔に維持するための補助的なアイテムですので、用法を守ってお使いください。
・定期的にプロのケアを受ける
インプラント治療後は、毎日のセルフケアはもちろんですが、定期的な歯科でのメンテナンスも必要です。
歯科のメンテナンスでは、専用の器具を使って、歯磨きでは落とすことができない汚れを除去します。
また、インプラントのぐらつきがないかや、周囲の状態、かみ合わせについてもチェックし、必要に応じた処置を行います。
インプラントの周囲の歯周組織に炎症が起こる「インプラント周囲炎」は、歯周病と同じように初期の段階では自覚できる症状がほとんどないため、気付かないうちに進行しているケースも少なくありません。
さらに、インプラント周囲炎は、歯周病よりも進行が速いとされています。
天然の歯には歯と骨の間に「歯根膜(しこんまく)」とよばれる膜があるのに対して、インプラントの周囲には歯根膜が存在しません。
歯根膜は骨や歯ぐきに栄養を与えるほか、クッションの役目も担っています。
歯根膜がないことで、天然の歯よりも抵抗する力が弱いことに加えて、噛んだときの力がダイレクトに歯や顎の骨にかかるため、弱りやすく、炎症の範囲が速く広がってしまうのです。
インプラント周囲炎などのトラブルの早期発見のためにも、定期的なメンテナンスが必要です。
インプラント治療後の過ごし方に関するご質問は「ウィステリアデンタルオフィス」まで
インプラント手術の後は、適切なケアを行っていなければ、傷口の回復に時間がかかり、日常生活に支障をきたす恐れがあります。
手術後1週間程度は、食事や入浴など不自由に感じることもあるかと思いますが、出血のリスクを考慮して安静にお過ごしください。
傷口が治癒したら、丁寧なケアでお口の中を清潔に保つことが大切です。
【ウィステリアデンタルオフィス】では、長年の歯科口腔外科勤務で培った経験を活かして、患者さんの負担の少ないインプラント治療をご提案します。
持病がある方の歯科治療にも対応できるように、AEDや酸素ボンベなどの命を守るための設備を整えていますので、インプラント治療に関するご不安やご心配事がありましたら、お気軽にご相談ください。