顎が小さいと歯並びが悪くなるの?〜顎の発達に必要な3つのこと〜

2023/09/15 【】

皆さん、こんにちは。
倉敷の歯医者「Wisteria dental office(ウィステリアデンタルオフィス)」です。 

 

「子どもの顎が小さいような気がする」 
「このままだと将来歯並びが悪くなるのではないか」
このようにお悩みではありませんか。

 

整った歯並びは、見た目の印象をよくするだけでなく、むし歯や歯周病の予防をはじめとする身体の健康維持にもつながります。
そのため、なおさらお子さんにはきれいな歯並びでいてほしいと思いますよね。

 

じつは、歯並びを決定づける要因はいくつかあるため、一概に顎の大きさだけで決まるものではありません。
しかし、整った歯並びをつくる上では顎の大きさも重要であるといえます。

 

特に、現代の子どもたちは小さいお顔立ちをしていることが多く、歯並びが悪くなりやすいため、顎の発育を促す対策を意識して行う必要があるといえるでしょう。


(出典:J-stage-縄文人に学ぶ 〜顎の退縮による障害を防ぐには〜より) >

 

この記事では、顎が小さいことによる歯並びへの影響や原因を解説し、顎を発達させるために必要なことを3つご紹介します。

 

ぜひ、今回ご紹介した内容を参考にしていただき、お子さんの歯並びの悪化防止に役立ててくださいね。

 



谷村	博史 院長
谷村 博史 院長

谷村 博史 院長

倉敷市の【Wisteria dental office】院長の谷村 博史です。
当院では初診からすぐに治療をすることはいたしません。
まずはカウンセリングで患者さんのお悩みやお気持ちを理解することから始めます。
そして患者さんと一緒に治療の計画を立て、ご希望も考慮しながら段階を踏んで治療を進めていくことを徹底しています。
患者さんの歯への健康意識も年々高まっているかと思いますが、当院では歯が悪くなる前の「予防」「定期検診」に力を入れております。定期的に当院に通っていただくことで、将来の歯の残存率を高め、何歳になっても健やかな状態を保っていただきたいと考えています。

医院名:Wisteria dental office
所在地:〒701-0115 岡山県倉敷市二子201−1
監修者:谷村 博史 院長



 

顎が小さいと歯並びが悪くなるの?


歯並びが悪くなる原因には、指しゃぶりや舌で歯を押すお口の癖、もともとの骨格や歯の大きさといったさまざまな要因があります。
そのため、一概に顎が小さいことだけが原因になるわけではありません。
しかしながら、顎が小さいことによっても、将来の歯並びが悪くなる可能性は十分にあります

 

なぜなら、顎が小さければ、大きくて丈夫な永久歯が生えてきたときに十分なスペースを確保できず、本来生えてくる位置とは異なる場所から歯が生えてくるからです。

 

また、上下どちらかの顎が小さければ、顎のバランスが崩れ、かみ合わせが悪くなります。
かみ合わせが悪くなると、正しい位置で食べものを噛むことができなくなり、お口周りの筋肉を均等に鍛えることができません。

 

よって、お口周りの筋肉のバランスも悪くなり、これから生えてくる永久歯を正しい位置へ導くことが難しくなるのです。

 

 

顎が小さくなる原因とは?


本来ならば、4歳〜5歳ごろに顎が大きく成長し、永久歯が生えるスペースが確保されます。


(出典:J-stage-小児期における顎口腔機能の発達過程を探索するより) >

 

しかし、大きく成長するはずの顎が、なぜ小さいままになってしまうのでしょうか。

 

じつは、顎が小さくなる原因は大きく分けて2つあります。

 ・先天的な要因(遺伝)
 ・後天的な要因(食生活、口呼吸、鼻や喉の病気など)

それぞれの項目を一つずつみていきましょう。

 

遺伝

骨格は遺伝性が高いといわれ、ご両親の顎が小さいとお子さんの顎も小さい傾向にあります。
特に、顔の骨格、顎の骨の大きさや幅は遺伝しやすいといわれています。

 

食生活


毎日の食生活によって行われる「食べる」という行為は、顎の発育に影響をおよぼします。
なぜなら、食べるという行為には、このような一連の動作が含まれているからです。

・前歯で食べものを捉えて噛み切る
・唇をしっかり閉じる
・噛み切った食べものを噛み砕く
・舌を使って食べものを奥歯へ移動させる
・奥歯ですりつぶす
・舌で食べものを喉の奥へ移動させ飲み込む

つまり、食事をすることで唇や頬、舌、顎の筋肉を鍛え、永久歯がきれいに並ぶしっかりとした顎をつくる効果があるのです。

 

しかし、近年調理技術が発達し、あまり噛まなくても食べられる柔らかい食べものが増えてきました。
そのため、このような動作がしっかりと行われる前に安易に飲み込むことが可能です。

 

また、お子さんに好き嫌いがあり、柔らかい食品ばかりを好むといった場合もあるかもしれません。

 

いずれにしろ、食事による刺激は顎の発達に関わりがあるとされているため、顎の大きさを改善するためには、食事の内容に工夫が必要になります。

 

口呼吸

ふと、お子さんをみたときにポカンとお口を開けていることはありませんか?
いわゆる「ポカン口」は、口呼吸をしているあらわれであり、顎の発育を妨げる可能性があります。

 

口呼吸が続くことで、お口周りの筋肉が衰え、顎の成長に必要な刺激が加わりにくくなるからです。
特に、舌の筋肉が弱くなると、正しい位置(上顎の前歯の付け根あたり)に舌を収めることができなくなり、上顎の発育に影響がおよびます。

 

鼻や喉の病気

アレルギー性鼻炎、副鼻腔炎、扁桃腺の肥大といった鼻や喉の病気があると、呼吸がしづらくなるため、口呼吸を誘発します。
また、これらの病気は免疫機能の未熟な成長期のお子さんによくみられ、口呼吸が慢性化する原因につながりかねません。
もし、鼻や喉などに気になる症状があれば、早めに耳鼻咽喉科で治療を受けることが大切です。

 

 

顎が小さいとどのような歯並びになる?

歯並びやかみ合わせが悪い状態のことを、歯科の専門用語で「不正咬合」といいます。
不正咬合にはいくつか種類があるのですが、顎が小さいとどのような歯並びになるのでしょうか。
主な例を3つ紹介します。

 

叢生(そうせい)


叢生は「乱杭歯(らんぐいば)」ともいわれ、顎のスペースに歯が入りきらず、前後にズレて生えたり重なって生えたりしている歯並びのことです。
日本人にみられる不正咬合の種類の中で、もっとも多いのが叢生であるといわれています。


(出典:厚生労働省e-ヘルスネット-不正咬合の種類と実態より) >

 

叢生は、狭いスペースの中で歯がボコボコと並んでいるため、食べかすが挟まりやすく、むし歯や歯周病になるリスクが高いことが知られています。

 

また、笑ったときにチャームポイントになる八重歯も叢生の一種です。

 

 

出っ歯


出っ歯は「上顎前突(じょうがくぜんとつ)」といわれ、下の前歯よりも上の前歯の方が前に出ている歯並びのことです。
指しゃぶりなどのお口の癖が原因で発生することもありますが、上下どちらかの顎がうまく発達しなかったケースでもみられます。
また、口呼吸によって口を閉じる力が弱い場合も、出っ歯になりやすい傾向があります。

 

受け口


受け口は「下顎前突(かがくぜんとつ)」といわれ、上の前歯よりも下の前歯が前に出ている歯並びのことです。
反対咬合は遺伝的な要素も多いのですが、上顎よりも下顎が大きく発達するケースでもみられます。

 

 

顎の発達に必要な3つのこととは?

顎の小ささを改善するには、顎の発育を促す食事や生活習慣を意識して行う必要があります。
では、実際にどのようなことを意識すればよいのか、主な方法を3つご紹介します。

 

1.姿勢をよくして食べる


意外に思われる方もいるかもしれませんが、食事中の姿勢は、顎の発育に関係しています。
不安定な姿勢では顎に十分な力が入らずしっかりと噛んで食べられないからです。
また、姿勢が左右どちらかに傾いていれば、片方の顎だけに負担がかかり、顎をバランスよく育てることができません。

 

そのため、食事中は次のような正しい姿勢がとれているかチェックしてみてください。

・椅子に深く腰掛けているか
・背筋はまっすぐになっているか
・テーブルと身体の間はこぶし一個分くらい空いているか
・足の裏は床にぴったりとついているか
・ひじ・ひざ・腰は90°になっているか

もし、椅子に座ったときに足が床につかない場合は、厚めの本などで足置きをつくり、高さを調整するとよいでしょう。

 

2.歯ごたえのある食べものを取り入れる


噛む回数は、顎の発育によい影響をもたらします。
しかし、近年柔らかい加工食品が多く出回っているため、あまり噛まなくても食べられるのが現状です。

 

顎の発育を促すためには、このような歯ごたえのある食べものを意識して取り入れてみましょう

・ほうれん草や小松菜などの葉物野菜
・にんじんやれんこんなどの根菜類
・昆布やわかめなどの海藻類
・りんごや梨などの果物類
・きのこ類

また、お子さんに好き嫌いがある場合は、好きな食べもの(カレーやハンバーグなど)の中に、歯ごたえのある食べものをプラスするのもおすすめです。

 

3. お口を使った遊びを取り入れる


お子さんにポカン口がみられる場合は、お口を使った遊びを日常的に取り入れるとよいでしょう。

 

例えば、「風船を膨らます」「シャボン玉をつくる」といった昔ながらの遊びは、お口周りの筋肉を鍛える効果があります。
また、「あっかんべー」「にらめっこ」などお顔の筋肉を使った動きも効果的です。
遊びであればお子さんと楽しく実践できますので、親子で取り組んでみてください。

 

 

お子さんの顎が小さいとお悩みの方は【ウィステリアデンタルオフィス】へご相談を!


歯並びが悪くなるのにはさまざまな原因がありますが、顎の大きさも関係しています。
歯並びの悪化を防ぐために、顎の発育を促す効果のある食事や生活習慣を意識してみてください。

 

また、お子さんの顎が小さいとお悩みでしたら、歯科医院に相談されるのも一つの方法です。
特に、矯正治療を行っている歯科医院ではお口のプロによる専門的なアドバイスを受けられますので、少しでも気になる症状があれば、早めに相談されるとよいでしょう。

 

倉敷の歯医者【ウィステリアデンタルオフィス】では、月に1回矯正の日を設け、矯正医による歯並びの無料相談を行っております。
お子さんが小さなうちからご相談いただくことで、顎の成長を利用して行う小児矯正を受けられる可能性が高くなります。

 

小児矯正は取り外し式の装置を使用することが多いため、痛みが少なく、身体への負担も少ないのが特徴的です。
お子さんの将来の歯並びが気になる方は、まずは一度ご相談ください。

 

ただし、歯並びの無料相談を受ける際、当院を初めて受診される方は、前もって診察を受けていただく必要があります。
お電話、またはWEBで予約が可能ですので、一度ご都合のよいお日にちにお越しください。

 


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