皆さん、こんにちは。
倉敷の歯医者【ウィステリアデンタルオフィス】です。
お口の中に銀歯はありますか?
銀歯がある方は、いつごろ治療したものかわかりますか?
もし10年以上前に治療した銀歯がある方は、一度歯科でチェックを受けましょう。
銀歯は保険が適用されることから費用面の負担が少なく、丈夫な素材です。
けれども、長く使っているうちに少しずつ劣化します。
古くなった銀歯をそのままにしていると、金属アレルギーを引き起こすなど、お口や全身の健康に悪い影響を及ぼす恐れがあります。
谷村 博史 院長
当院では初診からすぐに治療をすることはいたしません。
まずはカウンセリングで患者さんのお悩みやお気持ちを理解することから始めます。
そして患者さんと一緒に治療の計画を立て、ご希望も考慮しながら段階を踏んで治療を進めていくことを徹底しています。
患者さんの歯への健康意識も年々高まっているかと思いますが、当院では歯が悪くなる前の「予防」「定期検診」に力を入れております。定期的に当院に通っていただくことで、将来の歯の残存率を高め、何歳になっても健やかな状態を保っていただきたいと考えています。
医院名:Wisteria dental office
所在地:〒701-0115 岡山県倉敷市二子201−1
監修者:谷村 博史 院長
Contents
古くなった銀歯は金属アレルギーの原因となる恐れがあります
歯科で使用されている銀歯は、
・パラジウム
・金
・銀
・銅
などが含まれた「金銀パラジウム合金」を加工したものです。
金属は水分に触れると、金属の成分が溶け出して金属イオン化します。
銀歯はお口の中で常に唾液にさらされています。
溶け出した金属イオンが体内のタンパク質と結合することで「アレルゲン」となり、体内に蓄積されることで、アレルギーが発症するのです。
金属の中でも、ニッケル、コバルト、銅、パラジウムなどは、金属アレルギーを発症しやすいとされています。
銀歯には、パラジウム、銅が使われているため、金属アレルギーを起こす可能性は高いといえます。
一方、金や銀、プラチナなどの貴金属やチタンはアレルギーを起こしにくいとされていますが、どの金属に反応するかはお一人お一人で異なるものです。
また、金属アレルギーをいつ発症するかにも個人差があり、銀歯を入れてしばらく経ってから発症するケースもめずらしくありません。
そのため、体調に変化を感じても、銀歯が原因と気づく方は少ないのです。
歯科金属アレルギーの症状とは
金属製の歯科素材が原因による金属アレルギーを「歯科金属アレルギー」とよびます。
歯科金属アレルギーを発症すると、次のような症状があらわれます。
お口の中に現れる症状
歯科金属アレルギーを発症すると、お口に関する症状や違和感があらわれることがあります。
・口内炎や舌炎などの炎症
・銀歯の周りの歯ぐきのただれ
・舌の痛み
・唇や口角の腫れ
・味覚障害
銀歯の周りの歯ぐきがただれたり、口内炎ができたりする場合は、金属アレルギーを発症している可能性があります。
また、舌の表面にある味を感じる器官がダメージを受けて、飲食物の味を感じにくくなることもあります。
全身にあらわれる症状
歯科金属アレルギーの症状はお口の中にとどまらず、全身にもあらわれます。
じつは、歯科金属アレルギーと診断された患者さまの中で、お口の中に症状があらわれるのはわずか2.3%で、全身に症状があらわれる方がほとんどなのです。
全身の症状として多いのが、皮膚疾患で、手や足にかゆみのある蕁麻疹や湿疹があらわれます。
ほかにも、
・頭痛
・めまい
・肩こり
といった症状があらわれる方もいらっしゃいます。
頭痛やめまいの原因がまさかお口の中にある銀歯だとは思わず、原因がわからないまま不調を抱えている方もいらっしゃることでしょう。
参考:厚生労働省-資料6-1 歯科金属アレルギーと医科歯科連携(佐藤真奈美委員)より >
金属アレルギー以外だけじゃない?二次むし歯のリスク
銀歯には、金属アレルギーを発症する以外にも、二次むし歯になりやすいというデメリットがあります。
二次むし歯とは、一度治療した歯が再びむし歯になることです。
銀歯には次のような特徴があり、二次むし歯になりやすいとされています。
変形する恐れがある
銀歯は割れにくい素材ですが、変形する可能性はあります。
銀歯は唾液にさらされて金属イオンとなって溶け出すことで、少しずつ変形します。
また、銀歯を歯に取り付けるために使用したセメントは時間の経過とともに劣化して溶け出すため、歯と銀歯の間にすき間ができるのです。
さらに、銀歯は温度差によって膨らんだり縮んだりするため、歯と銀歯の接着面が少しずつ崩れていきます。
歯と銀歯の間にすき間ができると、そこからむし歯菌が内部に侵入して、二次むし歯が発生します。
歯垢がつきやすい
銀歯の表面は粗く、汚れが付きやすいという特徴があります。
また、静電気が発生するため、静電気によって歯垢や歯石が引き寄せられます。
歯垢1㎎の中には10億個以上の細菌が存在しており、これらの細菌が糖を分解し酸を生成して銀歯を溶かすのです。
銀歯は酸に弱く、そのことからも二次むし歯になりやすいとされています。
参考:厚生労働省eヘルスネット「プラーク / 歯垢」より >
再発に気付きにくい
銀歯と歯とのすき間からむし歯菌が侵入することで、銀歯の下でむし歯が再発してしまいます。
再発しても銀歯で覆われているため、見た目ではわかりにくく、気付いたときには進行してしまっているケースが珍しくありません。
メタルフリー治療で健康的で美しい「白い歯」へ
歯科金属アレルギーの症状を緩和するためには、原因を取り除く必要があります。
最近では、歯科金属アレルギーを発症させないためにも、銀歯ではなくメタルフリーの治療を選択される方が増えています。
保険診療のメタルフリー治療
保険診療でも白い歯を入れることは可能です。
以前は、むし歯の治療で被せ物をする際は、目立つ前歯以外では銀歯を使用するのが一般的でした。
保険診療の白い歯には、
・コンポジットレジン
・レジンにガラス質の細かい粉を混ぜて作られた高強度の樹脂「硬質レジン」
・セラミックとプラスチックを混ぜ合わせた「CAD/CAM冠」
といった種類があります。
CAD/CAM冠とは、セラミックとプラスチックを合わせたハイブリットレジンと呼ばれる白い素材を、コンピュータを用いて設計(CAD)・製造(CAM)した歯の被せものです。
セラミックのような美しさと硬さがあり、プラスチックのような粘り強さがあるのが特徴です。
以前は、CAD/CAM冠は使用できる歯に限りがありましたが、2023年12月1日の保険改定により、CAD/CAM冠用材料に新しい素材が加わり、奥歯を含めたすべての大臼歯に使用できるようになりました。
保険診療のメタルフリー治療のメリット
保険診療の範囲でメタルフリー治療を行うことで、
・費用負担が抑えられる
・銀歯よりも色や形が自然に仕上がる
・金属アレルギーの心配がない
といったメリットが期待できます。
保険診療のメタルフリー治療のデメリット
一方、保険診療の素材の場合
・長時間使用すると変色する恐れがある
・銀歯よりは強度が低い
といった点には注意が必要です。
プラスチックは吸水性があることから、飲食物の影響を受けて変色する恐れがあります。
セラミックや金属にくらべると強度が低いため、歯ぎしりや食いしばりによって欠けたり割れたりすることもあります。
自由診療のメタルフリー治療「セラミック治療」
自由診療では、見た目の仕上がりや使い心地にこだわって、素材や治療法を自由に選択することができます。
自由診療の素材には、
・セラミック
・ジルコニア
などいくつかの種類があり、費用や見た目の仕上がりに違いがあります。
セラミック治療のメリット
歯科で使用するセラミックは、陶器を歯科用に強化した素材です。
セラミックには、
・天然の歯のような質感が再現される
・劣化しにくい
・変色しにくい
・汚れがつきにくい
・金属アレルギーの心配がない
といった特徴があります。
セラミックは表面がツルツルしているので、汚れがつきにくく、二次むし歯になりにくいとされています。
また、セラミックの硬度はエナメル質に近いため、かみ合う歯に負担をかけません。
セラミック治療のデメリット
セラミックの歯は強度があるものの、強い力が加わると破損する恐れがあります。
また、自由診療であるため、治療費の負担が大きくなる傾向にあります。
ただし、経年劣化しにくい素材で長く使えることからも、長期的な視点でみるとコストパフォーマンスがよいという考え方もできるでしょう。
銀歯が気になる方は「ウィステリアデンタルオフィス」にご相談ください
お口の中の銀歯が目立つことを気にされている方は、多くいらっしゃるでしょう。
銀歯は目立つだけでなく、金属アレルギーを発症するリスクや二次むし歯のリスクを伴います。
銀歯をメタルフリーの白い歯に変える方法は、一つではありません。
患者さまのご要望に応じた治療をご提案しますので、お気軽にご相談ください。
「ウィステリアデンタルオフィス」は県道389号線沿いにあり、駐車場は12台分完備しています。
岡山方面からお越しの方は、交差点を右折して、西側入口よりお入りください。