皆さん、こんにちは。
倉敷の歯医者「Wisteria dental office(ウィステリアデンタルオフィス)」です。
お口のニオイが強くなったとご自身で感じたり、家族や友人にお口のニオイを指摘されたりして、どうすれば改善するのかとお悩みではありませんか?
デリケートな問題であるだけに、他の人にも相談しづらく、不安に感じておられることでしょう。
口臭は、身体の病気によって発症している場合もありますが、じつは、87%がお口の中に原因があるといわれています。
なぜなら、お口のニオイの主な原因とされる「揮発性硫黄化合物(VSC)」と呼ばれるガスは、お口の中の細菌によってつくられているからです。
今回は、お口の中以外の原因も含め、口臭が生じるさまざまな原因や対処法について解説します。
この記事を読んでいただくことで、どのように対策すればいいのかがわかり、必要以上に不安になることなく過ごしていただけることでしょう。
谷村 博史 院長
当院では初診からすぐに治療をすることはいたしません。
まずはカウンセリングで患者さんのお悩みやお気持ちを理解することから始めます。
そして患者さんと一緒に治療の計画を立て、ご希望も考慮しながら段階を踏んで治療を進めていくことを徹底しています。
患者さんの歯への健康意識も年々高まっているかと思いますが、当院では歯が悪くなる前の「予防」「定期検診」に力を入れております。定期的に当院に通っていただくことで、将来の歯の残存率を高め、何歳になっても健やかな状態を保っていただきたいと考えています。
医院名:Wisteria dental office
所在地:〒701-0115 岡山県倉敷市二子201−1
監修者:谷村 博史 院長
Contents
口臭の87%はお口の中が原因!ニオイを発生させるガスの正体とは?
お口のニオイは誰にでもありますが、日常生活で不快に感じるほど強くあらわれているニオイを「口臭」といいます。
特に、口臭の87%は、お口の中で揮発性硫黄化合物(VSC)と呼ばれるガスの増加によっておこることがわかっています。
ニオイの元になるガスとは?
ニオイの元になる揮発性硫黄化合物(以下、VSC)と呼ばれるガスは、お口の中の細菌が、剥がれ落ちた粘膜の細胞、食べかす、歯周病で発生した血液などの硫黄を含むたんぱく質を分解することでつくられます。
VSCには3つの種類があり、これらの成分によってニオイの質や強さが変わります。
・硫化水素:お口の中の清掃不良によって発生するガス
・メチルメルカプタン:歯周病やむし歯などの炎症によって発生するガス
・ジメチルサルファイド:肝臓の疾患などによって発生するガス
主に口臭は、硫化水素やメチルメルカプタンが多く含まれていますが、臭いの原因によってはジメチルサルファイドを含む場合もあるようです。
ニオイの強さと生活リズム
口臭は誰にでもありますが、1日の生活習慣や食事のリズムによって変動します。
特に、VSCの濃度が高く、口臭が強いのは、お口の動きや唾液腺への刺激が少ない朝起きてすぐや食事の前です。
その後、食事でお口や舌を動かしたり、唾液腺が刺激されたりすることによって、徐々にVSCの濃度は低下し、ニオイも和らいでいきます。
つまり、口臭は食事や生活習慣におけるお口の運動や唾液の流れる量によって変動しているのです。
ニオイの強さとお口の乾燥
お口の乾燥は、VSCを発生させる細菌が増加する原因です。
たとえば、口呼吸しているときは、細菌を洗い流す効果のある唾液が少なくなり、口臭が強くなる傾向にあります。
また、唾液の分泌は自律神経の影響を受けるため、ストレスを溜めていたり、緊張したりすることでも、お口が乾燥しやすくなります。
口臭は大きく分けて3種類!それぞれの特徴とは?
口臭が発生する原因は、大きく分けて3種類あります。
・お口の中の病気による口臭
・食べものや生活習慣などによる口臭
・お口以外の病気による口臭
ニオイの原因を知るためにも、それぞれの特徴をチェックしてみましょう。
お口の中の病気による口臭
口臭が強くなったと感じる場合、何らかのお口の病気が関係していることがあります。
歯周病
歯周病とは、歯垢に含まれる歯周病菌が毒素をつくり出すことによって、歯を支えている組織や骨が破壊される病気です。
歯周病菌は毒素とともにニオイのガスをつくり出すため、強い口臭を引き起こす原因であることが知られています。
歯周病が進行して歯と歯ぐきの溝が深くなると、酸素が少ない環境を好む歯周病菌が増殖し、さらにニオイが強くなるため注意が必要です。
特に、歯周病の初期段階は自覚症状がないケースがほとんどですが、ニオイがわかるようになってきたころには、重症化している可能性が考えられますので、早めに歯科医院を受診しましょう。
むし歯
むし歯になっている部分は穴が空いているため、食べかすや歯垢が溜まりやすく、ニオイが発生しやすくなります。
ただし、強いニオイを感じる前に、痛みや違和感が生じるケースが多いようです。
治療して穴を塞げば、口臭が改善する傾向にありますので、ニオイとともに痛みや違和感があるようでしたら、歯科医院へ相談しましょう。
食べものや生活習慣などによる口臭
ニオイの強い食べものや生活習慣によって、口臭が発生することもあります。
舌苔(ぜったい)
舌苔とは、舌の上で生じる苔のような白い汚れのことです。
食べかすや剥がれ落ちた粘膜の細胞、さまざまな細菌が集まってできた汚れであり、歯垢と同じようなものと考えていただくといいでしょう。
白い汚れの中には、口臭を引き起こす細菌やたんぱく質を多く含んでいるため、舌苔の量が増えるとニオイのガスも増加し、さらに強い口臭を引き起こします。
特に、体調が悪いときや口の中が乾燥しているときは、細菌が繁殖しやすく、舌苔が増える傾向にあるようです。
食べもの
ネギやニンニク、お酒など、ニオイの強い食品を食べた後は、お口の中に臭いが残ります。
ほとんどの場合が一時的なものであり、時間の経過とともに改善するため、あまり気にしなくてもいいでしょう。
磨き残し
食べかすや歯垢が残ったままだと、口臭の原因となる細菌が増殖しやすくなります。
また、歯垢はむし歯や歯周病の進行にもつながるため、歯磨きを丁寧に行い、お口の中を清潔に保つことが大切です。
その他、お口の中以外の病気による口臭
口臭は、身体の病気が原因で発生している場合もあります。
副鼻腔炎(蓄膿症)
副鼻腔炎とは、細菌感染によって鼻の上にある空洞に膿がたまる病気です。
鼻と口はつながっているため、鼻に溜まっている膿が口の中に流れ込み、口臭を感じる原因になります。
糖尿病や腎臓病などの全身疾患
糖尿病による「アセトン臭」と呼ばれる甘酸っぱいニオイや、腎臓病による「アンモニア臭」など、全身疾患が原因となって、独特の口臭が発生する場合があります。
また、これらの疾患は、口腔乾燥症や歯周病、むし歯などの合併症にかかりやすく、元をたどればお口の中のトラブルが原因となっている可能性が考えられます。
もう口臭に悩まない!息をすっきりさせる6つの対処法とは?
お口の中のニオイが気になると、常に相手を不快にさせていないか不安になってしまいますね。
ニオイの原因は、口の中の汚れや細菌が原因であることがほとんどです。
口臭の対策として、具体的な方法を6つご紹介します。
舌の掃除をする
舌苔の予防には、舌の上にいる細菌やたんぱく質をとる舌の掃除が効果的です。
舌ブラシ、あるいは柔らかめの歯ブラシを汚れがついている部分に当てて、奥から手前にやさしく動かしましょう。
また、ニオイが気になるからといって、何度も舌のお掃除を繰り返すと、舌の粘膜が傷つく原因になります。
舌の掃除は、口臭が強い朝起きたときの1日1回だけを目安に取り入れるようにしましょう。
歯周病の治療をする
歯周病の原因である歯垢や歯石を取り除くためには、歯科医師や歯科衛生士によって行われる歯石除去・クリーニングが効果的です。
特に、歯と歯ぐきの溝が深い部分は、歯ブラシの毛先が届かないため、歯科医院での機械的なケアが必要です。
歯周病の改善により、ニオイのガスをつくり出す歯周病菌も減り、口臭の改善につながります。
唾液を出す
唾液には、お口の中の細菌を洗い流し、増殖を防ぐ効果があります。
よく噛んで食べることで、唾液の分泌を促し、口臭の原因となる細菌の増殖を防ぐことが可能です。
また、唾液をつくる水分が不足すると、お口が乾燥しやすくなります。
喉が乾いたと感じる前に、お茶や水などで小まめに水分補給するといいでしょう。
定期検診に通う
お口の中は自分で見えないだけに、どんなに歯磨きが上手な方でも、完璧に汚れを取り除くことはできません。
定期的にお口のプロによるチェックやクリーニングを受けることで、歯周病やむし歯を未然に防ぎ、口臭の予防につながります。
また、定期検診で磨き残しが発生しやすい部分がわかりますので、ご自身のお口の中に合わせた歯磨き指導が受けられ、セルフケアの見直しもできます。
正しい方法で歯磨きする
正しい方法での歯磨きとは、食べかすや歯垢をしっかりと取り除くブラッシング方法のことです。
じつは、歯磨きは誰にでも簡単にできるように思われがちですが、専門家の立場からすると、正しい方法で磨けている方は非常に少ないといえます。
磨き残しをそのままにしておくと、むし歯や歯周病が進行し、口臭の原因につながります。
定期検診などでお伝えする正しい歯磨きをマスターして、汚れをしっかりと取り除きましょう。
禁煙する
タバコに含まれるタールや一酸化炭素は、血流や唾液の分泌の低下を招き、口臭を発生させる原因につながります。
禁煙することで、お口の中の臭いも改善します。
もしかしたらお口の中以外が原因かも……と思うときは?
お口の中以外の病気かどうか判断するポイントとして、口臭以外の症状があるかをチェックするといいでしょう。
たとえば、副鼻腔炎が原因となる場合は、口臭以外にも鼻詰まりなどの症状があります。
副鼻腔炎の診察をしている耳鼻咽喉科で治療することで、鼻詰まりが解消され、口臭の原因となるお口の乾燥や膿の発生も改善される傾向にあるようです。
もし、口臭以外になにか症状が出でいるようであれば、原因となる病気の治療を行う病院へ相談しましょう。
お口のニオイが気になったら、ウィステリアデンタルオフィスへ
口臭のほとんどがお口の中に原因があるといわれていますが、自分のニオイというものは自覚しにくく、そのままになっていることが多くあります。
口臭の改善は、お口の健康にもつながりますので、他の人から口臭を指摘されたり、ご自身でも気になったりする場合は、歯科医院へお気軽にご相談ください。
お口のニオイに関するお悩みは、デリケートな問題でもあるため、なかなか相談しづらいかもしれませんね。
しかし、不安な気持ちを抱えたまま日常生活を送るのは、心の負担になってしまいます。
ウィステリアデンタルオフィスでは、最初にカウンセリングで患者さんのお悩みやお気持ちを理解することから始めていますので、ご安心ください。
「心のこもったふれあい」を大切にしながら、日々診療しておりますので、お口のニオイでお悩みの方は、ぜひ私たちにご相談ください。